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経営サポート隊通信
経営サポート隊通信

Vol.100 2020年4月号

2020年04月02日

新型コロナウイルスによる影響が様々なところに
出ていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

おかげさまで経営サポート隊通信も今月で100号!

気持ちは前向きに、今月も経営サポート隊通信を
元気にお届け致します!

【河合由紀子のちょっとイイ話】
私事ですが、現在主人の仕事の関係で日本とアメリカを行ったり来たりしています。本来2月から日本に帰っている予定でしたが、移動時の新型コロナウイルス感染のリスクを考えて帰国を延期したため、アメリカに留まっています。この記事を書いている3月下旬は、世界的に非常事態ですが、今月はアメリカでの一般的市民の様子をお伝えしたいと思います。
アメリカ中西部のカンサス州で新型コロナウイルスの影響が一般市民に本格的に出始めたのは、3月10日頃だったと思います。まず消毒薬が品切れになり、トイレットペーパー、続いて長期保存のできる食料品が品薄になりました。公立の学校の春休みが終わり3月16日から始まる予定だった授業がなくなり、休みは1週間の予定がさらに延長され8月末までとなりました。スポーツジムやレストランなど人が集まる場所も閉鎖しました。また、イベントも次々中止になりました。日本ではもっと早い時期から同様のことが起こっていたと思います。
一方で、様々な市民の自主的な活動が見られます。学校の給食が教会で無償で配布され、パン屋さんは医療関係者に20%割引、ケーキ屋さんは市内で買い物をしたレシートを持ってきたら20%割引、学校が休みになり家にいる子供をいかに退屈させないか情報をシェア、先生たちが車に乗って住宅街をパレード(ゆっくり窓を開けてクラクションを鳴らしながら走り子どもや家族に挨拶)、スポーツジムはオンラインでエクササイズのクラスを開放、などなど次々色々なアイデアが出され、SNS上で共有されています。
また、風邪をひいてもマスクをする習慣がありませんので、マスクをしている人は見かけません。元々、咳やくしゃみをする際は、肘の内側で口を覆うのがマナーとされているので、そうなのかもしれません。
経済への影響も大きく、対応策として、日本では現在特別融資や助成金などの施策が打ち出されています(下記パンフレットをご参照ください)。しかし、特に中小企業への影響は計り知れず、より大胆な施策が望まれます。
〈パンフレット〉
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf?_fsi=3OmqgmE2


Vol.99 2020年3月号

2020年03月02日

肌寒さが残りますが

草木も芽吹きの準備を始め春ももうすぐそこですね。

それでは、今月も経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】(『致知』2020年2月号)

今月は、北海道と沖縄でそれぞれ小売業を展開するセコマ社長丸谷氏とリウボウホールディングス会長糸数氏の対談から抜粋してご紹介します。共に事業を承継し、大手に負けない独自路線を開拓し、年商1千億円を超える規模の事業に成長させている両氏の対談には様々なヒントがあります。
糸数 丸谷さんがシティバンクからセイコーマートに移られたのはどういうご縁だったのですか?
丸谷 銀行時代の先輩がセイコーマートに勤めていまして、後継候補として以前から誘われていたんですよ。50を過ぎたら地元に戻ろうと思っていたこともあり、創業者の赤尾昭彦と会ったんですけど、彼の考え方に非常に感銘を受けて入社を決めました。
糸数 どんなところに感銘を受けましたか?
丸谷 たくさんありますが、何よりも小売の発送じゃなかったということですね。ある時、面白いことを言いましたよ。「丸谷さん、クロネコヤマトって小売業だよね」と。「いや、あれは物流業じゃないですか」と返すと、「いや、そうなんだけど、よくよく考えると、代引きっていうのは物を渡してお金をもらうよね。これは小売業じゃないか」と。
糸数 鋭い洞察力ですね。
丸谷 それで私は、小売業の根幹はいかに物流させるかだと思ったんです。特に我々は60坪くらいの小さいお店で、しかも物流距離が長いですからね。(中略)効率的に届けることが売ることに直結する。モノを売ることはモノを届けることに等しい。これはすごく肚に落ちました。(中略)』
その後、2013年にリウボウホールディングスの社長に就任した糸数氏が当時の様子を語ります。
糸数 その時、百貨店は4年連続赤字で、しかも転がるように業績がマイナスになっていたものですから、既に行政からイエローカードを突き付けられていたんです。(中略)「友の会」の運用をやめてもらうと共に、全国の百貨店で使える共通商品券の対象からも外すと。これって百貨店を閉めろと言っているようなものですよね。それで全社員を集め、いま我が社は相当の危機にあるんですよ、とにかく1円でもいいから黒字にならない限り存続できませんよ、と伝えました。まず感じたのは、毎年毎年同じような営業展開ばかりやっていて変化が全くないんですよ。この時代に新しいことを取り入れず旧隊依然としたままでは、当然お客さんは来ません。(中略)既存の業務を「磨く仕事」と「変える仕事」に分け、ベテラン社員には「磨く仕事」を、中堅若手社員には「変える仕事」をしてもらい、業務のあり方や生産性を根本的に見直したんです。社員のみならず取引先にも協力してもらい、1年で8千万円ほどの黒字を出すことができました。』
ほかにも、興味深い話がたくさん出てきています。ご興味のある方は弊社までお知らせください。全文をお渡しいたします。


Vol.98 2020年2月号

2020年02月03日

2月になりました。

寒い季節ですがいかがお過ごしでしょうか?

それでは、今月も経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】

「今まさに私たちは激動の時代を生きている。」毎日の生活の中で具体的にそう感じられることはあるでしょうか?大抵変化の中にいるときにはそれに気づかず、後になって「ああ、あの時そうだったんだな。」と気づくのではないでしょうか?

近年の急速な変化は様々ありますが、大きな変化としては、インターネットの普及により情報へのアクセスが簡単になったこと、一方で膨大な情報が手に入るようになったことにより、その中から欲しかった情報や正しい情報を得るために苦労するようになったことが挙げられるのではないでしょうか。他にも、インターネットの普及により、規模の大小にかかわらず、事業をしている人は世界とのアクセスがしやすくなったということも挙げられると思います。

今月は『マッキンゼーが予測する未来(ダイヤモンド社)』の中から、インターネットを活用し、活用されていなかった人材の発掘に成功した例をご紹介します。

『ニューヨーク州のブルックリンに創設されたeコマースを行うエッツィ社は、技術を活用して新たな労働供給源を開拓し、競争力のある事業を創造し、技術変化やグローバリゼーションのためにいったんは淘汰された伝統的な生産・処理業務に、給料を支払い始めることができた好例を示してくれる。エッツィ社は、手作り商品を売る昔ながらの市場の復活をコンセプトとしている。2009年から利益を計上し始めた同社は、100万人の売り手にウェブ販売店を提供しており、売り手はアイテムごとに20セントを支払えば、店舗を開設して自作の手工芸品を販売できる。そうした手工芸品には、手染めの枕カバーや、チベットのボヘミアン風革製ブレスレットなどがあり、世界中の顧客に販売されている。13年にエッツィ市場での総取引高は14億ドルとなり、前年の63%増を達成した。だが金額よりももっと重要な点は、エッツィ社がそれまで眠っていた人間の工夫、手作りの技術、起業家精神といった人材資源を顕在化し、活用する場を創り出したことである。エッツィの売り手のおよそ70%は、伝統的な意味でのフルタイムの職には就いていない。13年に、エッツィ社は工芸品起業家プログラムを立ち上げ、慢性的に非完全雇用状態であった人たちに、自分たちの持つ工芸品製作スキルを補完的所得に変換する機会を与えたのである。エッツィ社の成長により、非完全雇用となっている人たちが持つ才能の秘められた可能性が実証されたといえる。同社のアメリカのサイトでの売り手の約88%は女性であり、この比率は、労働力市場に参加している女性比率が57%であることを考えると、非常に高い。』

エッツィ(Etsy)をウェブで検索してみると、様々な分野の商品が出品されています(手作りのものばかりでも無いようですが)。発想次第で、プラットフォームを作り、世界中から少しずつの労働力を集めて新しい大きな事業を生み出すことができる時代だということですね。


Vol.97 2020年1月号

2020年01月06日

明けましておめでとうございます。

2020年もよろしくお願いいたします!

それでは、今年はじめの経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】

2020年いよいよオリンピックイヤーが始まりましたね。

競技を見に行くのを楽しみにしていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。スポーツ、特にオリンピックは、世界の人々がその国の国民であることを強く感じるイベントだと思います。自国を愛する気持ちを確認し、結束力が高まるとともに、他国や世界に目を向ける機会にもなります。

ところで、2020年の干支は「庚子」。「子」は種子の中に新しい生命がきざし始める状態を指し、「庚」は植物の生長が止まって新たな形に変化しようとする状態を意味するそうです。変化はチャンスでもあります。新しいものにチャレンジする年になりそうな今年、何から始められますか?

昨今、耳にすることが多くなった「持続可能な開発目標(SDGs)」をご存知でしょうか?

外務省のホームページから引用しますと次のように説明されています。

『2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、日本としても積極的に取り組んでいます。』

キーワードは「持続可能性」。企業の規模にかかわらず、自己中心的な成長ではなく、世界共通の目標に沿った成長を目指す企業が社会に受け入れられ、求められる時代です。どのような社会を次世代に残したいかを考え、そこから目標設定し、実行していくことが生き残るために当たり前の世の中になる、そんな時代が本格的に始まりだす年になるのではないでしょうか。

弊社では、目標設定と実行管理のサポートをさせていただいております。新たな年の始まりに、自社を客観的に見ながら目標設定をしませんか?ご興味のある方は、是非お問合せください!!良い年になりますように、一同しっかりサポートさせていただきます。


Vol.96 2019年12月号

2019年12月01日

こんにちは!!12月になりました。

今年も大変お世話になりました。

来年もよろしくお願いいたします!

それでは、今月も経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

【河合由紀子のちょっとイイ話】
日経ビジネスの記事に次のようなものを見つけました。
『日本の中小企業のおおむね5社のうち1社が1年以内に廃業する危機に陥っていることが、帝国データバンクの調査で分かった。(中略)同社が詳細な企業情報を持つ全国140万社を独自に分析。「経営状況」や「後継者がいるかどうか」「どんな取引先があるか」といった条件から過去に休廃業や解散をした企業との共通性を導き出した。その結果、今後1年のうちに廃業するリスクが高い中小企業が31万社あると判定した。データを保有する140万社の22%にあたる。
同社の別の調査では、実際に日本で事業者が休廃業・解散となる件数はこの10年間、毎年2万3000~2万7000件で推移している。家業として生活費を捻出する糧になっていたり、取引先から事業継続を強く要請されたりする中小企業が多いため、31万社がいきなり事業を畳むわけではない。ただ、調査からは将来が見えないまま営業を続け、後継者の不在にも悩んでいる会社が5分の1にも及んでいることが分かる。
(中略)崖っぷちにある最大の要因は経営者の年齢だ。「2019年版中小企業白書」によると中小企業の経営者の年齢は2018年時点で69歳が最も多い。1995年には47歳だったのと比べると23年間で22歳上昇している。(中略)18年に休廃業した会社の経営者の年齢は70代が最も多い。今後はより多くの経営者が70代に入っていく中で廃業する会社も増える見込み。』
日本の企業数の99%、7割の雇用を担っているといわれる中小企業は、今、大廃業時代に直面していることが、上記のデータからもうかがえます。最大の原因は『後継者不足』と言われていますが、『後継者不足』になる原因はどこにあるのでしょうか。
日経ビジネスのほかの記事に、『日本の中小企業は淘汰されるべき。淘汰されることにより日本の経済が良くなる』ということが書かれているものもありました。確かに、人口が減っていくなか、国内の需要がこれ以上高まることは考えにくいと思います。しかし、世界的に見れば人口は増加し、これから需要が高まる可能性のある国もあり、見方を変えればチャンスもあります。『中小企業では設備投資に投下できる資金が少なく、インフラの底上げも難しいため、非効率的である。』という内容も淘汰されるべき理由として書かれていました。確かにその点は難しい問題だと思います。
ただ、素晴らしい技術やノウハウを持った企業まで、後継者がいないということを理由になくなるのは大変惜しいことです。「是非この会社を継がせてほしい」という後継者が出てくるような、魅力ある中小企業が1社でも多く存続する世の中になればと思います。


Vol.95 2019年11月号

2019年11月01日

こんにちは!!11月になりました。

紅葉のきれいな季節ですね。

今月も経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】
(『指導者の条件―人心の妙味に思う』松下幸之助著 PHP文庫)
今月は1975年に刊行された松下幸之助の著書『指導者の条件』から、「とらわれない」という一節をご紹介したいと思います。
『徳川の時代も末になると、指導階級である武士たちも、長年の太平になれ、かつてのような尚武の気風がうすれてきた。長州藩でも、攘夷の旗印をかかげながら、一たび外国の攻撃を受けると、「武士というものは、あのように弱くなり役に立たなくなってしまったのか」と百姓、町人が嘆くような惨たんたる有様を露呈してしまった。そういう時に、高杉晋作は、奇兵隊というものを創設し、志あり力量ある者ならば身分を問わないということで隊員を募集した。その結果、下層の藩士はもちろん、農民、町民、猟師などで入隊するものが相次いだ。そして、その隊士たちに厳重な規律を課し、きびしい訓練を行った結果、第二次長州征伐において、この奇兵隊は武士ばかりからなる政府軍を各地で打ち破り非常な戦果をあげたのである。
いかに太平になれて武士が軟弱になっていたといっても、戦は本来武士が行うものということは、当時としてはいわばぬきがたい常識であったと思う。現に明治に入って、はじめての徴兵制がしかれ、一般庶民による軍隊がつくられることになった時、非常な危惧と反対があったといわれている。明治に入ってからでさえそうだとすれば、それより十年近く以前、まだ時代の行方もわからない時にあっては、思いもよらないことだったと思う。それをあえてやったというのは、高杉晋作が、当時の世界の情勢、外国の軍隊の在り方を見、また日本の姿を見て、これまでの固定観念にとらわれずに、いかにあるべきかということを考えたからであろう。そうしたとらわれない見方に立つと、もうこれからは今までのように武士を中心にしていたのではやっていけない、もっと広く有為の人材を集めなければならない、ということになったのだと思う。
人間というものは、ともすれば一つの考えにとらわれがちである。特に過去の常識とか通年というものからなかなかはなれられないものである。しかし、時代は刻々と移り変わっていく。昨日是とされたことが今日もそのまま通用するとはかぎらない。だから、指導者は、過去の常識、固定観念、そのほか何ものにもとらわれることなく、つねに新しい目でものごとを見ていくように心がけなければならない。そして、そのとらわれない心で次々と新たな発想をしていくところに、進歩も発展もあるのだと思う。』
「とらわれることなく」というのは自然にしていればとても難しいことで、心がけることが大切だと思います。


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