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経営サポート隊通信
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Vol.74 2018年2月号

2018年02月01日

寒い日が続きますが

皆さんお元気でおすごしでしょうか?

それでは今月も経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】

(「アマゾンが描く2022年の世界」中田道昭PHPビジネス新書)

 今月は、「アマゾンが描く2022年の世界」という本の中から、アマゾンが短期間で急成長を遂げた理由の一つと考えられる組織的、制度的な大企業病を回避するためのルールについて紹介したいと思います。

 アマゾンの創業者であるジェフ·ベゾスは、「DAY1」という言葉にこだわりを持っています。「DAY1」とは「(創業して)まだ1日目」という意味で、ベゾスがよく口にする言葉です。これは、常に創業当時の精神を持ち続けることを意味します。これに対し「DAY2」は、創業当時の精神を忘れて衰退していく大企業病を非難する意味でベゾスがよく使う言葉です。

『ベゾスはアニュアルレポートのなかで「DAY2の会社の意思決定は遅い。DAY1のエネルギーとダイナミズムを維持するには、質のよい迅速な意思決定が不可欠である」と結論づけています。しかし常識的に考えて、創業したばかりで小回りの利くベンチャーにはそれが容易にできて、大企業になるほど難しくなるのは避けがたい。そこでアマゾンでは意思決定において4つのルールを定めています。

〈ルール1〉意思決定を2つに分類する。意思決定には後戻りできるものと、できないものがあります。後戻りできるものに関しては失敗する可能性も織り込みつつどんどん決定すればいいが、後戻りできないものは深く議論するという方針を取ります。ベゾスにしてみれば、これは「小さな意思決定はメンバーに任せる、大事な意思決定のみ自分もコミットする」という態度の表明でもあるのでしょう。

〈ルール2〉70%の情報から意思決定する。情報が集まるほど意思決定の制度は高まりますが、100%の情報を集めようとすると、いつまでも意思決定できないままになってしまう。そこで、70%程度の情報が集まった時点で意思決定すると割り切るのです。「軌道修正が得意ならば、間違えるコストは大したことがなく、遅いことのほうがよほど高くつきます」とベゾスは言います。(中略)

〈ルール3〉反対してからコミットする。簡単に合意するな、意見があれば妥協せずに議論しなさい、しかし一度決まったことにはコミットしなさいということです。(一部要約)

〈ルール4〉部所管の利害対立を理解する。チーム間でも意見の相違があり、議論してもそのギャップを埋めがたいことがあります。そんな場合は議論を繰り返して疲弊する前に、上層部に判断させること、』とレポートにあります。

 特に中小企業では、意思決定はすべて社長がしているという会社も少なくないと思います。しかし、全ての意思決定を社長がしていてはやはりスピード感に欠けますし、何より会社のメンバーが考えることをやめてしまい、せっかくの能力を活かしきれない状態になっていくのではないでしょうか。アマゾンには能力のある人が集まっているからできること、と遠い世界のこととして切り分けて考えるのはもったいないと思います。もちろん同じようにする必要はありませんが、意思決定のルールを決めることは会社と人の成長につながるのではないでしょうか。


Vol.73 2018年1月号

2018年01月01日

お客様の未来を創るお手伝い

をモットーに、一同邁進してまいります!

本年も何卒よろしく

お願い申し上げます!!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】

新しい年が始まりました!

今年はどんな年にしたいと思っておられるでしょうか?

昨年末に、天皇陛下の退位日が2019430日に決定したことが明らかになりました。

これまで、崩御により承継されていた天皇の地位が、計画的に承継されることになった背景には、様々な事情があろうかと思いますが、やはり、計画的に準備できる方が混乱も少なくスムーズに移行できるというメリットが大きいのではないかと思います。

歌舞伎の世界を見てみますと、大きな名前が代々襲名されていきます。例えば、昨年には松本幸四郎が松本白鸚を、市川染五郎が松本幸四郎を、松本金太郎が市川染五郎を親子三代で襲名しました。

天皇も歌舞伎役者も、長きにわたり伝統を引き継ぎ、また次の世代につなげていくということを繰り返して歴史が守られています。

産業に目を向けますと、AIIOTなど技術の進歩により、生活は快適になり、一方で人間でなければできない仕事の範囲は狭くなっていくといわれています。それは遠い未来の話ではなく、すぐそこに見えている未来に起こる事実です。

これまでの人間の歴史を振り返りますと、技術革新は18世紀の蒸気機関による機械化、20世紀初頭の電力による大量生産、20世紀後半からのコンピューターによる自動化と進んできました。この先AIIOTにより、いわゆる第4次産業革命が起こると言われていますが、どのような社会が実現するのかは、まだおぼろげな状態です。

ただ、確かに言えることは、今、私たちは、変革期の真っただ中にいるということです。つまり、どんなビジネスにもチャンスはあるし、どんなビジネスも衰退する可能性があるということです。

天皇や歌舞伎役者のように、準備をして期限を決めて大切なものを引き継いでいくこと、そして、変化の波に飲み込まれず、変化をとらえて自ら変革していくことが、これからの時代を生きていくために大切なことではないかと思います。


Vol.72 2017年12月号

2017年12月01日

こんにちは!!

早いものでもう12月、

今年ももう終わりですね。

何かと気ぜわしい年末ですが

年内に終わらせることは終わらせて

新しい年を迎えたいものですね。

それでは今月も経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】

(「ジョブ理論」クレイトン・M・クリステンセン ハーパーコリンズ・ジャパン)

今月は、ハーバード・ビジネス・スクールのクリステンセン教授の著作であり、最近日本語に翻訳された「ジョブ理論」という本のなかから、面白い一節をご紹介したいと思います。

『BMWは長いこと同社のビジネスを高性能車として位置付けてきた。ためらいも見せずに〝男の車″と広告を打っていた時期もある。だが、2008年初頭の景気後退による自動車業界の急落を受け、BMWの経営陣はいったん立ち止まって、消費者が車を雇用してどのようなジョブを片付けようとしているのか見きわめようとした。そこで発見したものが、競争の勢力図の見方を一変させた。環境にやさしい低燃費車への需要が高まり、都市化や運転免許を取得する若者の減少などが合わさって、本当のジョブはモビリティだということにBMWは気づいた。「A地点からB地点へ楽に移動したい」。BMWはもともと従来の高級車と競っていたが、実はテスラ、ウーバー(インターネットを使ったタクシー配車システム)、ジップカー、それにグーグルの自動運転プロジェクトとも競っていたのだ。(中略)

それにより、ハイブリッド電気自動車のBMWiシリーズが生まれ、さらには、ベルリン、ウィーン、サンフランシスコ、ロンドンで、ジップカーのようなカーシェアリングの試験プログラムも始まっている。「私たちは供給側から需要側へと視点を変えた」、つまりは、プロダクトを売ることからジョブに応えることへシフトしたのだ。この発想自体が、ディーラーを最優先顧客とみなしてきた自動車メーカーの体質に大変革をもたらすものだった。誰が顧客なのか、顧客は何を気にかけるのか、その一度の飛躍で劇的な変化が起きる。見方を変えたBMWで劇的な変化が起きたように。』

クリステンセン教授は破壊的イノベーション論で有名ですが、ではどのようにすれば論理的にイノベーションを成功させることができるかについて、これまで誰も言及してきませんでした。この課題に取り組みその答えを見つけるための理論が「ジョブ理論」です。

上記にBMWの例を挙げましたが、本書の中でクリステンセン教授はこのように具体的な例をたくさん挙げています。イノベーションは特に大きな変化が起きる時代に、企業が生き残り、成長するために必要不可欠です。そして、今まさにその転換期にあるのではないでしょうか?

わが社の顧客は誰なのか、競争相手は誰なのか、顧客は顧客のどのような課題を解決するために私たちの製品又は(サービス)を雇用する(買う)のかについて深く考え、生きていく道を再検討する時だと思います。

 


Vol.70 2017年10月号

2017年10月03日

こんにちは!!

今年も残り3ヶ月になりました。

皆さまお元気でお過ごしでしょうか?

今月も経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】

(「藁のハンドル」ヘンリー・フォード著 竹村健一訳 中公文庫)

大量生産を可能にすることにより、自動車を庶民のものとしたヘンリー・フォードは、創業当初はほんのわずかな従業員を雇用する小工場から、わずか18年で直接雇用する人は20万人、関連する協力会社の従業員を含めると60万人もの人々を雇用するまでになりました。その経営に対する考え方はどのようなものであったか、彼の著作である「藁のハンドル」から引用して考えてみたいと思います。

『労働者は、売り手である以上に買い手である。車輪の回転にはずみをつけるのは買い手側である。商品は一般の人々に買いやすいようにすることである。それが仕事をつくり、賃金を生む。それが事業拡大と、より大きなサービスのための余剰を生むのだ。それをなしとげるのは、経営者の責務である。労働者はどんなシステムのもとでも働くし、労働者にとっては、その生産方式が最良のものであるかどうか、人間の作業や材料から最大の成果が得られているかについて考えるのは、彼らに課せられた義務ではなく、実はどうでもいいことなのである。いずれにせよ一日働いたことに変わりはない。一日の仕事の相違は、その生産物の価値に現れる。そして、ここにこそ経営者の職務がある。』

フォードは、本書のはじめに「資本」「労働」「大衆」の利益は一致するものであると言っています。つまり、資本(会社)が利益を多く取って、賃金を下げ、顧客からも不当に利益を得れば、まわりまわって経営はうまくいかなくなる。なぜなら労働者は売り手である以上に買い手であるから、買い手の懐が乏しくなれば、不当に高い製品は購入されなくなるということを言っているのです。そして、経営者の仕事は、そのバランスをいかに考え整えるかであると言っています。

本書は1926年に書かれたものですが、現在にも通じるところがあるのではないでしょうか。情報が複雑化し、日々様々なものが変化する現在において、経営判断は大変難しいものです。ですから、情報を多くの人から集めるのは大切なことですが、企業の形をデザインすること、言い換えれば方向付けることは経営者にしかできません。そしてその成果は生産物(あるいはサービス)の価値になって現れるとフォードは言っています。

社会に価値をどのようにして生み出し、その価値をどのように配分するかを決めるのが経営者の仕事であり、それは、大規模な企業であっても中小企業であっても変わりはありません。多くの便利なツールが安価に使えるようになった現在において、むしろ中小企業の方が機動力の面で優位な部分も大いにあり、経営者の意思決定次第で中小企業にチャンスがある環境が整ってきているとも言え、なんだかワクワクするのは私だけでしょうか。

 


Vol.69 2017年9月号

2017年09月01日

こんにちは!!

早いものでもう9月ですね。

今月も経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】

私事ですが、今年の2月に出産し、現在は子育てしながら仕事を続けさせていただいております。子育ては初めてのことの連続で思い通りにいかないものですが、試行錯誤しながらなんとか楽しくすごしております。

少し仕事と距離を置かざるを得ない状況になって、感じることがいくつかありました。「絶対私がしなければならないこと」というのは、全くないということがまず一つです。ちょっと語弊がありますので、訂正しますと、税理士業としては、税理士が不在ではそもそも事務所自体が成り立ちませんので、私がいなければ事業は立ちゆきません。しかし、おかげさまでよいスタッフに恵まれ、チェック機能もシステマティックにできるよう仕組みが整っておりますので、私が不在でもしっかりと処理は進んでいるということです。

また、どっぷり仕事の、特に主に作業の中に浸かっていると気づかないことに気づくことができました。仕事を大枠で冷静に眺め、今本当に必要なことは何かを考えるようになりました。これは、稼働できる時間が限られているためということも言えるかもしれません。

では私の役割は何かと考えますと、判断することだという考えにたどり着きました。どちらの方向に進むかの判断は、今は私しかできないことだと思います。なぜなら、全ての責任を負うことが私の役割でもあるからです。

全く一人で仕事をしている場合は別にして、企業(個人事業も含めて)は人間が集まって、ある商品やサービスをお客さまに提供する存在です。そして、その方向性を決めるのが、最終的にすべての責任を負うトップマネジメント(いわゆる社長)であるといえます。

中小企業は、社長がトップセールスであったり、一番の熟練工であったりして、実務に携わらなければ会社が回らないということが多いと思います。もちろん社長が大活躍されるのは良いことだと思います。一方で、社長が病気で不在になれば、たちまち会社がストップしてしまうという事態に陥ることを想像してみてください。社員ばかりでなく得意先、仕入先など様々な方に迷惑をかけはしないでしょうか?

1年に1度、せめて1日で良いので、仕事と距離を置いて、今後の事業について考える時間を持たれることを強くお勧めいたします。

私共では、事業計画作成を通じてそのお手伝いをさせていただいております。業務を離れ、電話もメールも社員さんからの相談もシャットアウトして、ご自身の事業と向き合う時間を作りませんか?是非、お問い合わせください!


Vol.68 2017年8月号

2017年08月01日

こんにちは!!毎日暑い日が続きますが、

皆さまお元気でお過ごしでしょうか?

今月も経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】

(『戦略経営論』ガース・サローナ/アンドレア・シェパード/ジョエル・ポドルニー著 石倉洋子訳 東洋経済新報社)

企業経営において、「戦略」という言葉はしばしば使われますし、戦略のない行き当たりばったりの経営をしていては、社会構造が複雑化している今日において、生き残ることができないといわれています。

では、戦略はどのように立てればよいのでしょうか?と聞かれて、明確に答えることができる人はどれくらいいるでしょうか?答えることができたとしても、それは人によって違うかもしれません。今回は、戦略の基本的な考え方について書かれた『戦略経営論』の中から、戦略を立てるために不可欠な「企業の目標」に関する考え方にスポットを当てて、ご紹介したいと思います。

(以下抜粋)「企業の業績を測定する指標には、マーケット・シェア、評判、イノベーション、ブランド・イメージ、収益性、社員の満足度などいろいろある。戦略は業績のある特定の側面に働きかけることが多いので、戦略を立案し、企業の業績を改善しようとするマネージャーは、現在競争している市場で圧倒的な地位を占めること、メーカーとして最高の品質を達成すること、業界で最も革新的な企業になることなど、どの側面を改善しようとするのか、目標を明確にしなくてはならない。たとえばGEでは、ジャック・ウェルチの指揮のもと、競争する市場すべてにおいて1位か2位を占めることが目標として掲げられた。しかし、「業界で1位か2位になる」とか「最も革新的である」という目標は、企業の最終目標とはなりえない。営利企業の取締役は、自分の投資から最大のリターンを得たいと望む株主から信任を受けている存在であり、営利企業の最終目標は収益性改善以外にはない。企業が市場を独占したり、最高級の製品を製造したりすれば、利潤を最大化する一助にはなるが、これを企業の最終目標と混同してはならない。(中略)

利潤の最大化は、ほとんどの営利企業の最終目標だが、実際には、次の理由でこの目標から離れることもある。一つは、社会的目標である。企業の社会的目標が達成されれば、金銭的なリターンをある程度犠牲にしてもよいと考えて投資する株主もいる。アウトドア・ハイキングや登山、キャンピング用品分野で環境にやさしい商品を製造・販売するカリフォルニアのパタゴニアの収益性は、実際、環境問題への対応に必要な活動のため、ある程度影響を受ける。

二つ目は、マネージャーと株主の目標のずれである。マネージャーは、株主の利益を最大化するよりも、自分自身の利益を最大化しようと行動する。自分の昇進のために、長期的な収益性を犠牲にして短期的な収益性を高めようと努めたり、自分の権力や影響力を増すために、組織全体の業績を犠牲にしたりする可能性もある。」

大企業の場合は株主と経営者が異なることが多いため、株主は利益の最大化を求め、経営者(マネージャー)は自分自身の利益を最大化するよう行動すると考えられます。この点は必ずしも中小企業にも当てはまるとは言えませんが、目標を設定する際に「利益を上げる」ということは大企業であれ中小企業であれ当然意識しなければならないことだといえます。大企業は株主のため、では中小企業は何のために利益を上げなければならないのでしょうか?その答えは、私は長く存在するためだと考えています。なぜ利益を上げなければならないのか、利益を上げるために何をするのか、組織全体に浸透することが、経営者の最も大切な仕事なのではないでしょうか。


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