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経営サポート隊通信
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Vol.90 2019年6月号

2019年06月03日

こんにちは!!

6月になりました。

雨の多い時期ですが、気持ちは明るく前向きに!

それでは、今月も経営サポート隊通信を元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】

(「アメーバ経営」稲盛和夫著 日本経済新聞社 37頁~39頁)

今月は、京セラの創業者である稲盛和夫さんの著書からご紹介したいと思います。

『私は経営に無知であったがゆえに、いわゆる常識というものを持ち合わせていなかったので、何を判断するにも、物事を本質から考えなければならなかった。だが、そのことがかえって、経営における重要な原理原則を見出すもとになったのである。

(中略)創業間もないころ、色々な面でお世話になっていた宮木電機の経験豊かな経理の専門家に京セラの経理を見てもらっていた。私はその担当者に向かって、今月の決算はどうなっているのか、訊ねたことがあった。彼は難しい会計用語を使って説明をしてくれるのだが、その方面に疎い私にはよくわからない。何度も質問を繰り返したあげく、「わかった。手っ取り早く言えば、売上を最大に、経費を最小にすればいいんだ。そうすれば利益が自ずと増えるわけだ。」と言った。

経営についてまだ素人だったため、かえって物事の本質をシンプルに見抜けたのだろう。このときに私は「売上を最大に、経費を最小にする」ことが経営の原理原則であることに気づいた。(中略)

この原則について話をすると、「そんなことあたりまえでしょう」と言う人が必ずいる。だが、この原則こそ、世間の常識を超えた、経営の真髄といえるものである。一般の企業では、製造業でも、サービス業でも、「こういう業種では、利益率はこんなものだ」という暗黙の常識を基準に経営をしている。メーカーであれば利益率が数%、流通業であれば1%もあればいいといった業界の常識をベースにして、実績がそれを満たせば「よくやった」ということになる。

ところが、「売上を最大に、経費を最小にする」という原則からすれば、売上はいくらでも増やすことができるし、経費も最小にすることができるはずである。その結果、利益をどこまでも増やすことができる。』

物事の本質を本当に理解することは大変難しいことだと思います。稲盛さんの言う「売上を最大に、経費を最小にする」ということは言葉を見れば簡単な至極当然のことのように思われます。しかし、では最大の売上とはどのようにして実現することができるのでしょうか?経費を最小にとは、どのように考えればよいのでしょうか?具体的に考えた時に、例えば経費を少なくすれば売上が減ってしまう場合もあるでしょう。シンプルにわかりやすく、しかし、物事の本質を深く考えることが大切です。

今月ご紹介しました本には、稲盛さんが、これらの考え方を浸透させ、社員に経営に参加してもらうため、「アメーバ経営」を編み出し、実践していく過程が書かれています。


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