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経営サポート隊通信
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Vol.110 2021年2月号

2021年02月01日

皆様お元気でお過ごしでしょうか。
今月も経営サポート隊通信を元気にお届けいたします!

【河合由紀子のちょっとイイ話】
アメリカの大統領がトランプ氏からバイデン氏になりました。
アメリカ国内ではそれを喜ぶ人たちと、いまだに選挙結果を認められずその違法性を訴える人たちとの間に大きな分断があるように感じられます。自由を大切にするアメリカですが、人種差別、貧富の差など根深い問題は存在し、完全に解決することは到底難しいと思われます。そして、自由を大切にする国民性は、コロナウイルスの拡大をもたらしました。
一方、中国では人々の不満には基本的に耳を貸さず、政府の決定を国民に従わせることで国を統制し、民族問題、貧富の差などはあるものの、公式発表ではコロナウイルスの終息に成功しています。
現在、アメリカのメーカーはほとんどの製品を国内で製造せず、企画、管理のみを行い、実際のモノの製造は中国や他の人件費の低い国で行っています。このような状況が長年続いたことにより、中国は製品を生産する技術を獲得し、富める国となりました。一方で、アメリカの消費者は決して安くない商品の品質が悪くても、我慢して使っています。
人は、上り調子の時には、よく考えられた組織や大した戦略がなくても、力を一つにして頑張れるといったことが、『失敗の本質(中公文庫)』という日本軍の組織論的研究をまとめた本に書いてありました。戦後の日本ではどん底から這い上がるために、国民が戦勝国に追いつけ追い越せと一丸となって復興に取り組みました。中国はもはや発展途上国であるとは言えませんが、その他まだまだ発展途上国と呼ばれる国は数多くあります。それらの国では人口の増加と共に経済の発展も目覚ましく、先進国が自国に製造拠点を持たず、そういった国に製造拠点を持つことにより、経済の発展はますます進むでしょう。
アメリカも、日本も、そして中国も、時代や状況、方法の差はありますが、困難な状況を乗り越え発展を遂げてきました。そして、その後、これから、私たちには何が必要なのでしょうか。上り調子の勢いが弱まり、他の勢いのある国に追い抜かれた後、何を目標とし、どのような組織で、戦略で生きていけばよいのでしょうか。
バイデン大統領は就任演説で何度も“unite”という言葉を使いました。ひとつになる、融合する、団結するという意味の動詞です。国でも、企業でも、スポーツチームでも、家族でも、人が集まれば組織です。その組織が団結できる目標設定が最も重要なことなのではないでしょうか。そして、時代にあった柔軟な組織体制を整えることも、組織を強くするために必要なことだと思います。
アメリカの大統領が交代したことにより、アメリカは、そして世界はどうなるのか。バイデン大統領の就任演説を見ながら考えを巡らせてみました。


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