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経営サポート隊通信
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Vol.105 2020年9月号

2020年09月01日

9月になりました。

皆様いかがお過ごしでしょうか?

今月も経営サポート隊通信を元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】

今月は、京セラの創業者でありJALの再建を成功させ、多くの経営者の学びの場となる盛和塾(2019年12月解散)の塾長を長年務めた稲盛和夫氏の著書『生き方~人間として一番大切なこと~(サンマーク出版)』から「人生の方程式」について書かれた部分を抜粋してご紹介したいと思います。
本書では、稲盛氏が仕事をし、経営に携わるなかで学びとってきた人間として守るべきシンプルな原理原則が紹介されています。その中の一つ、「人生の方程式」つまり「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」について次のように解説されています。
『この「人生の方程式」は、人並みの才能しかもたなかった私が、人並み以上のことをなして、世のため人のためにわずかなりとも役立つためにはどうしたらいいかと考えた末に見いだした方程式であり、その後、実際に仕事をし、人生を歩むうえで、つねに自分の生き方のベースとしてきたものです。
そのポイントは掛け算である点にあります。たとえば、頭脳明晰で90点の能力をもつ人がいたとします。しかし、この人がその能力を鼻にかけて努力を怠り、30点の熱意しか発揮しなかったとすれば、その積は2700点にとどまります。
一方、頭の回転は人並みで60点くらいの能力しかもたない人が、そのぶんを努力でカバーしようと、90点を超えるような、あふれるほどの熱意をもって仕事に取り組んだとすれば、どうなるか。その積は5400点。前者の才あって熱なしの人物よりも、倍の仕事を成し遂げられる計算になります。
さらに、そこに「考え方」の点数が掛け合わされます。この考え方がもっとも重要なのは、それが方向性も表しているからです。つまり考え方には、いい考えもあれば悪い考えもある。プラスの方向に向かってもてる熱意や能力を発揮する生き方もあれば、マイナスの方向へ向けてその熱意や能力を使う人もいるのです。
したがって、この考え方という要素だけはマイナス点も存在し、熱意や能力の点数が高くても、この考え方がマイナスであったら、掛け算の答え(人生や仕事の結果)もマイナスになってしまいます。才能に恵まれた人が情熱を傾けて、詐欺や窃盗などの犯罪という「仕事」に励んでも、そもそも考え方がマイナス方向に働いているので、けっしてよい結果は得られないということです。
このように、人生の方程式は掛け算で表されるがゆえに、まず考え方が正しい方向に発揮されなければなりません。さもなくば、どれほどすぐれた能力をもち、強い熱意を抱こうとも、それは宝の持ち腐れところか、かえって社会に害をなすことにもなりかねないのです。』
いかがでしょうか?「考え方」にはプラスもマイナスもあるため、考え方が方向性を決める最も重要な要素であり、能力は熱意でカバーされるというのは、本当にその通りだと思います。


2020年9月の金言

2020年09月01日

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Vol.104 2020年8月号

2020年08月03日

8月になりました。

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【河合由紀子のちょっとイイ話】

今月は、先日たまたま目にした記事をご紹介したいと思います。

日経ARIAの「人生はいつもクラッシック」という特集で見つけたものです。“クラッシック音楽を愛する各界のリーダー層が自身にとって忘れられない一曲と共に人生を語る”という内容なのですが、蓑田秀策さんという方が語られていた内容が印象に残りましたので、その一部を抜粋してご紹介します。蓑田さんは、みずほ銀行役員を経て、現在“一般社団法人100万人のクラッシックライブ”を設立され、代表理事を務めておられます。

私は、人生は400メートルトラックを走るようなものだと思っています。生まれて最初の20年ほどは、学校で勉強という名の直線距離をひた走り、大人になる準備をする。ここで成績がいいからといって、そのまま人生を一番で走り通せるとは限りません。社会に出て行く最初のカーブをうまく曲がりきれない人も中には出てきます。

ひとまず社会に適応できた人は、10年くらいかけて必死に仕事を覚えます。そしてこの道でやっていこうと思い定めたときに、次の直線が始まります。よりよい銀行員になろう、もっとビジネスで成功しようと一心に上を目指す。これが50歳くらいまで続きます。世間が「この人はどんな人か」ということを見るとき、大体この直線で成果を上げたかどうかで判断します。でも、人生はここでは終わりません。

成功した人もそうでない人も、次のカーブを曲がらなくてはいけない。それは、一線を退いていくというカーブです。ものすごく成功して偉くなった人が、往々にしてこのカーブをうまく曲がりきれないということが起こります。「俺は大会社の社長だった」という人が、町内会で無意識のうちに横柄な態度を取って「おかしな人」と思われてしまったり、大変なお金持ちになった人も、お金があり過ぎて何をしていいのか分からなくなってしまったりするんです。

一線を退くカーブを曲がった先には、人生最後の直線が待っています。今までの直線には、いい成績で卒業するというゴール、仕事で成果を上げるというゴールがありました。でも最後の直線の先にあるのは死だけ。そこをいかに走るかが、人生の豊かさを決めるのではないか。』

人生の局面を考える際に、とても分かりやすい考え方だと感じました。今、自分は人生のどんな局面にあるのかを考えることは、これからの10年、5年、1年で何をしていくかを選択する際に重要な要素になると思います。目の前のことに、一生懸命取り組むことはとても大切ですが、少し立ち止まり、人生を俯瞰することで、これからの方向性を大きく変化させることにつながるかもしれません。

 


2020年8月の金言

2020年08月03日

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Vol.103 2020年7月号

2020年07月01日

7月になりました。

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【河合由紀子のちょっとイイ話】

(『致知』2020年4月号「生涯、茶の心で生きる」千玄室 より)

今月は、茶道裏千家の前家元で現在数え年98歳になられる千玄室氏の講和記事から抜粋してお届けします。

千玄室氏は千家の長男として生まれ、茶道と共に武家作法で鍛えられたと言います。そして、昭和18年大学在学中の20歳になったころ徴兵検査を受け、特攻隊の編制に加えられます。出撃命令が下り、隊長に呼ばれていくと、突然の「出撃命令取り消し」。忸怩たる思いを抱えながら、京都の実家に戻り、大徳寺で禅の修行に打ち込み、その後、アメリカでお茶の普及活動をするなど活躍の場を広げていきます。

松下幸之助氏が千玄室氏の父の弟子だったこともあり、松下氏が京都に滞在する際にはお屋敷の中に作られた茶室で朝の8時から茶室の準備をするのが常だったそうです。松下氏は「お茶というのはほんまにええもんや。どんな人にも、たった一碗のお茶を、いかがですかと勧め合う。点てていただいた方には、いただきますと感謝をする。こんな教えがどこにある。お茶だけや」と千氏に伝えたといいます。そんな松下氏にまつわるエピソードが紹介されていますので、そのまま抜粋します。

『ある日、松下さんが「僕は大阪のロータリークラブの会員やけど、あまり例会に出席していない。きょう京都のどこかでやっているところがあったらぜひ出たい」とおっしゃったことがあります。たまたま北ロータリークラブがやっておりましたので、先方には何の連絡もせずにそこにご案内いたしました。松下さんが来られたというので、もう皆びっくり仰天です。それ以上に驚いたのは松下さんがご自分から名刺を出し「私、松下幸之助です」と一人ひとりに頭を下げて挨拶を始められたことです。天下の大実業家の松下幸之助さんが自分から頭を下げて名刺を出されるのですから、これには誰もがひっくり返りました。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」とはこのことだなと私も思わず唸りました。』

千氏は、こうして自分が生かされているのは多くの人たちが命を繋いでくれたお蔭だということを決して忘れてはいけない、生きていく上で大事なのはまさにここなのです、と語っています。

特攻隊に配属されながら出撃直前で出撃が取り消され、偶然助かった命ですが、その時の空虚感は今でも続いているそうです。そして、亡くなった戦友に対していまもなお本当に忸怩たる思いを持っておられます。しかし、これまで元気で長生きできたのは、仲間が生かしてくれたのだ、仲間が自分の分も頼むぞと思って守ってくれたという思いを胸に、そんな仲間の分まで頑張ろうと生きてこられたそうです。

そんな千玄室氏は、現在「一盌(いちわん)からピースフルネスを」の理念を掲げ、日本・国連親善大使、ユネスコ親善大使等の国際的要職につき、また、茶道の普及のために国内外を飛び回る活躍をされています。元気で生き生きと、生かされていることに感謝しながらいくつになっても活躍されている姿、お手本にしたいです。


2020年7月の金言

2020年07月01日

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