経営サポート隊通信 | 大阪の経営支援ならプラス・パートナー
今月の金言
今月の金言

2017年9月の金言

2017年09月01日

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Vol.68 2017年8月号

2017年08月01日

こんにちは!!毎日暑い日が続きますが、

皆さまお元気でお過ごしでしょうか?

今月も経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】

(『戦略経営論』ガース・サローナ/アンドレア・シェパード/ジョエル・ポドルニー著 石倉洋子訳 東洋経済新報社)

企業経営において、「戦略」という言葉はしばしば使われますし、戦略のない行き当たりばったりの経営をしていては、社会構造が複雑化している今日において、生き残ることができないといわれています。

では、戦略はどのように立てればよいのでしょうか?と聞かれて、明確に答えることができる人はどれくらいいるでしょうか?答えることができたとしても、それは人によって違うかもしれません。今回は、戦略の基本的な考え方について書かれた『戦略経営論』の中から、戦略を立てるために不可欠な「企業の目標」に関する考え方にスポットを当てて、ご紹介したいと思います。

(以下抜粋)「企業の業績を測定する指標には、マーケット・シェア、評判、イノベーション、ブランド・イメージ、収益性、社員の満足度などいろいろある。戦略は業績のある特定の側面に働きかけることが多いので、戦略を立案し、企業の業績を改善しようとするマネージャーは、現在競争している市場で圧倒的な地位を占めること、メーカーとして最高の品質を達成すること、業界で最も革新的な企業になることなど、どの側面を改善しようとするのか、目標を明確にしなくてはならない。たとえばGEでは、ジャック・ウェルチの指揮のもと、競争する市場すべてにおいて1位か2位を占めることが目標として掲げられた。しかし、「業界で1位か2位になる」とか「最も革新的である」という目標は、企業の最終目標とはなりえない。営利企業の取締役は、自分の投資から最大のリターンを得たいと望む株主から信任を受けている存在であり、営利企業の最終目標は収益性改善以外にはない。企業が市場を独占したり、最高級の製品を製造したりすれば、利潤を最大化する一助にはなるが、これを企業の最終目標と混同してはならない。(中略)

利潤の最大化は、ほとんどの営利企業の最終目標だが、実際には、次の理由でこの目標から離れることもある。一つは、社会的目標である。企業の社会的目標が達成されれば、金銭的なリターンをある程度犠牲にしてもよいと考えて投資する株主もいる。アウトドア・ハイキングや登山、キャンピング用品分野で環境にやさしい商品を製造・販売するカリフォルニアのパタゴニアの収益性は、実際、環境問題への対応に必要な活動のため、ある程度影響を受ける。

二つ目は、マネージャーと株主の目標のずれである。マネージャーは、株主の利益を最大化するよりも、自分自身の利益を最大化しようと行動する。自分の昇進のために、長期的な収益性を犠牲にして短期的な収益性を高めようと努めたり、自分の権力や影響力を増すために、組織全体の業績を犠牲にしたりする可能性もある。」

大企業の場合は株主と経営者が異なることが多いため、株主は利益の最大化を求め、経営者(マネージャー)は自分自身の利益を最大化するよう行動すると考えられます。この点は必ずしも中小企業にも当てはまるとは言えませんが、目標を設定する際に「利益を上げる」ということは大企業であれ中小企業であれ当然意識しなければならないことだといえます。大企業は株主のため、では中小企業は何のために利益を上げなければならないのでしょうか?その答えは、私は長く存在するためだと考えています。なぜ利益を上げなければならないのか、利益を上げるために何をするのか、組織全体に浸透することが、経営者の最も大切な仕事なのではないでしょうか。


2017年8月の金言

2017年08月01日

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Vol.67 2017年7月号

2017年07月03日

こんにちは!!

早いものでもう7月ですね。

皆さまお元気でお過ごしでしょうか?

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【河合由紀子のちょっとイイ話】

(「ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則」ジェームズ・C・コリンズ 日経BP社)

「ビジョナリーカンパニー」という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか?著者のジェームズ・C・コリンズはアメリカのビジネスコンサルタントです。彼が長年の調査をまとめた「ビジョナリーカンパニー」シリーズは4まで発刊されています。1、2では単なる成功ではなく飛躍的に成功した企業の、成功の理由を解き明かし、3では成功を収めた企業が衰退してしまった原因についてまとめています。また、4では不安定な環境下でも成功した企業に着目し、企業が成功する要因は単なる幸運だけではないということを明らかにしています。これらは、1社のみを調査して得られたデータではなく、複数社をピックアップして、それぞれの会社について詳しく調べるとともに、同業他社で飛躍的に成功を収めていない企業との対比をするという手法がとられており、より現実的な内容になっています。

今回は2番目の飛躍の法則の中から、その内容を少しご紹介したいと思います。 『「偉大な企業になるビジョンを追うこと自体には何の問題もない。飛躍を遂げた企業はいずれも、偉大な企業を築こうと努力しているのだから。しかし飛躍した企業は、厳しい現実を認識して、偉大な企業への道をたえず見直している。」

「岩を転がしてみたら、奇妙なものが下いっぱいあったとする。そのとき、岩をもとに戻す人もいるだろうし、そこにあったのがとんでもなく恐ろしいものであったとしても、岩を転がして奇妙なものをしっかり確認するのが自分の仕事だと考える人もいるだろう。」これはボウズのある幹部の発言だが、我々がインタビューを行った同社経営幹部のうちだれの発言であっても不思議ではない。率直に言って、世界のなかの自社の立場について、全員が少し神経質すぎるし、強迫観念にとらわれているとすら思える。…

新年はじめての経営会議で例年、15分ほどで前年の業績を回顧し、その後2時間をかけて今後の業績の悪化をもたらしかねない「奇妙で恐ろしいもの」について議論する。…経営陣全員が出席して、顧客に直接に接している営業担当者から厳しい質問や批判を受ける。同社が長年築き上げてきた伝統の一つだが、会議で従業員が経営陣に会社の間違いを指摘し、…「この点にもっと注意すべきだ」と主張できるようになっている。』

このような組織を作るために必要なことは何でしょうか?経営幹部の業績に対する真摯な態度、営業担当者からの声が経営幹部に届く風土は企業を飛躍的に成功させる可能性を広げるのではないでしょうか?

そのような風土を作るためには、組織の本気のコミュニケーションが欠かせません。御社では本気のコミュニケーションがとれていますか?一度見直してみられてもよいかもしれません。


2017年7月の金言

2017年07月03日

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Vol.66 2017年6月号

2017年05月29日

こんにちは!!

雨の多い季節になりましたが、

皆さまお元気でお過ごしでしょうか?

今月も経営サポート隊通信を

元気にお届け致します!

 

【河合由紀子のちょっとイイ話】(『致知』2015年1月号より)

43歳で経営不振によりダイエーから切り離されたローソンの社長に就任し、その後請われてサントリーの社長に就任した新浪剛史さんと、ウシオ電機の設立者であり現会長の牛尾治朗さんの対談から抜粋しました。

新浪:日本というのはこれまでも、外からの力で体制を大きく変えるタイミングを得てきました。ですから今回(TPPの件)もこのタイミングを生かして改革を実行していかなければならない。まさにいま、そのトリガー・ポイントが来ているわけですね。その時に、これからどうなっていくかというビッグ・ピクチャーを描くことが大切です。グローバルに大きな絵を描いて、人々にこれから大きな成長の可能性があると信じてもらうことが必要です。大きな改革をすることは辛いけれども、トンネルの先には面白いものが待っていると皆に思わせることが重要だと思うんですね。

しかし優れたリーダーは、その一方で常に半面にあるリスクについて考えているものです。そんな素振りは見せなくても、危機感をものすごく持っている。大胆であると同時に、細心の心を持って事に臨むことが大事だと思います。前向きに考えるばかりではなく、何かあったらどうするということを常に考えている。リーダーとはそうあるべきだと私は思うんです。

牛尾:『詩経』に「戦戦兢兢(せんせんきょうきょう)、深淵に臨むが如く(しんえんにのぞむがごとく)、薄氷を踏むが如し(はくひょうをふむがごとし)」という言葉がありますが、まさにそれですね。

加えて私がいまのリーダーにぜひとも伝えたいのは、大平正芳元首相がおっしゃっていた「孤に徹し衆と和す(こにてっししゅうとわす)」という言葉です。

リーダーは確固たる信念を持ち、決断に際しては決して妥協せず、一人で徹底的に考え抜かなければなりません。改革の純度を落としてはダメなんです。けれども同時に、皆と和す心を持ち合わせていなければリーダーは務まらない。この言葉を新浪さんに贈りたいと思います。』

いかがでしょうか?リーダーのあり方について、大胆に大きな絵を描いてメンバーを鼓舞することと、リスクについて常に考えて腹をくくることを常に考えていなければならないと話されています。また一人で決断しながらも、メンバーを気持ちを一つにする心を持ち合わせていなければならないとも語っておられます。これらの心の持ち方は、意識していないと、ついどちらかに引っ張られてしまい、バランスが悪くなってしまいがちです。リーダーとしてこういった心のバランスを持ち続けるよう意識することが大切だと感じました。


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